①面接に受かる話し方と伝え方

リスニングをきく

日本企業にほんきぎょうでの面接めんせつ時間じかんは、約やく３０分ぷんから４５分ぷんです。

３０分ぷんという限かぎられた時間じかんの中なかで、ビジネス日本語にほんごを用もちいて、これまでの経験けいけんやスキル、どう会社かいしゃへ貢献こうけんするのかを伝つたえるのは、とても難むずかしいです。

ほとんどの日本企業にほんきぎょうは、外国人がいこくじんを採用さいようをする場合ばあい、JLPT N2以上いじょうの日本語力にほんごりょくが必要ひつようとなりますが、このレッスンでは、JLPTを持もっていなくてもしっかりとアピールして、内定ないていをゲットする方法ほうほうをお伝つたえします。

企業きぎょうが求もとめているのは、JLPT N1の日本語力にほんごりょくではなく、応募者おうぼしゃの経験けいけんやスキル、どうやって貢献こうけんできるのかなどを正確せいかくに話はなせるコミュニケーション能力のうりょくです。

JLPT N1に合格ごうかくしていても、経験けいけんやスキルを伝つたえることができなけば意味いみがありません。

JLPT N1を取とることは、あくまでも手段しゅだんの一ひとつであって、目的もくてきは、経験けいけんやスキル、会社かいしゃへどう貢献こうけんするかをきちんと伝つたえることです。

どうしたら、自分じぶんの言いいたいことを、分わかりやすく伝つたえることができるのか？

それは、日本人にほんじんがビジネスの場ばでよく使つかう話はなし方かた、つまり日本人にほんじんが理解りかいしやすい話はなし方かたを学まなぶことです。

その話はなし方かたをマスターできれば、JLPTを持もっていなくても、日本人にほんじんはあなたの会話かいわをよく理解りかいしてくれます。

結果けっかとして、内定ないていをもらえる可能性かのうせいが高たかまります。

また、JLPT N1を持もっていても、この話はなし方かたで伝つたえないと面接めんせつで不合格ふごうかくになります。

さっそく学まなんでいきましょう。

あなたの伝つたえたいことが、うまく日本人じほんじんに伝つたわらないのは、日本語力にほんごりょくが低ひくいからではありません。

ただ単たんに、あなたの伝つたえ方かたが日本人じほんじんにとって聞きき慣なれないだけなので、心配しんぱいする必要ひつようはありません。

ITエンジニアが志望動機しぼうどうきを答こたえるというテイで、日本人じほんじんがビジネスシーンでよく使つかう話はなし方かたをお伝つたえします。

この順番じゅんばんで話はなすと、日本人じほんじんに伝つたわりやすくなります。

これから詳くわしく説明せつめいしていきます。

① 結論けつろんを先さきに伝つたえる

文頭ぶんとうで一番伝いちばんつたえたいことや、質問しつもんの答こたえを簡潔かんけつに伝つたえます。

文章ぶんしょうは、短みじかければ短みじかいほど理解りかいしやすくなりますので、長文ちょうぶんにならないように気きを付つけてください。

志望動機しぼうどうきでは、なぜその会社かいしゃで働はたらきたいのかを、短みじかく簡単かんたんに伝つたえましょう。

ここで大事だいじなのは、私わたしを採用さいようしたらこういうメリットがありますよ！ということをきちんと伝つたえる、ということです。

② 結論けつろんの理由りゆうを言いう

次つぎに、なぜそう思おもうのか（なぜあなたの経験けいけんが即戦力そくせんりょくとして貢献こうけんできるのか？）の理由りゆうを短みじかく伝つたえます。

理由りゆうは、長ながくならないように、そして論理的ろんりてきに伝つたえましょう。

このように、どういう経験けいけんがあって、どのように活いかせるのかを、きちんと伝つたえることで納得感なっとくかんのある理由りゆうになります。

③ 具体例ぐたいれい

面接官めんせつかんの質問しつもんの答こたえ/結論けつろんとその理由りゆうの後あとに、「例たとえば、」の具体例ぐたいれいを伝つたえます。

結論けつろんとその理由りゆうを伝つたえるだけでも十分じゅうぶんですが、体験たいけんしたストーリーを具体例ぐたいれいとしてお話はなしすると、さらに納得感なっとくかんのある志望動機しぼうどうきになります。

② 結論けつろんの理由りゆうでは、このように伝つたえました。

この文ぶんに自身じしんが体験たいけんした具体例ぐたいれいを一緒いっしょに交まじえて伝つたえましょう。

④ 結論けつろんをもう一度伝いちどつたえる

最後さいごに、もう一度いちど結論けつろんを伝つたえて、話はなしを締しめくくりましょう。

理由りゆうと具体例ぐたいれいだけでもいいのですが、最後さいごに結論けつろん/結末けつまつをつけると尚良なおよいです。

最後さいごの結論けつろんはとても簡単かんたんなので、こちらのように伝つたえましょう。

以上いじょうのように、①結論けつろん → ② 理由 りゆう→ ③ 具体例ぐたいれい → ④ 結論けつろん の順番じゅんばんで伝つたえることによって、日本人にほんじんにとってわかりやすい話はなし方かたになります。

ここまでは、日本人にほんじんがビジネスシーンでよく使つかう話はなし方かたについて学まなびました。

もう一ひとつ大事だいじなことがあります。それは、伝つたえ方かたです。

日本人じほんじんに伝つたえるときは、こちらに気きを付つけて伝つたえましょう。

面接めんせつでのコミュニケーションは、キャッチボールと同おなじです。

面接官めんせつかんはあなたに質問しつもんというボールを1ひとつ投なげげます。

あなたは、その質問しつもんというボールをキャッチします。そして、答こたえというボールを面接官めんせつかんへ投なげ返かえします。

伝つたえ方かたが悪わるい人ひとは、１ひとつの質問しつもんというボールに対たいして、５この答こたえというボールを投なげ返かえしているのです。

あなたは５いつつのボールを一気いっきにキャッチすることはできますか？

できませんよね？？

つまり、言いいたいことが伝つたわらないのは、１ひとつの質問しつもんに対して、複数ふくすうの答こたえを言いっているからです。

面接めんせつでは、限かぎられた時間じかんの中なかでアピールしないといけないので、伝つたえたいことをすべて伝つたえてしまいがちですが、それでは情報量じょうほうりょうが多おおすぎて、面接めんせつ官かんには全まったく伝つたわらないのです。

結果けっかとして、何なにが言いいたいのかわからない、と判断はんだんされ、コミュニケーション能力不足のうりょくぶそくで不採用ふさいようになります。

面接めんせつで自分じぶんの経験けいけんをアピールして、内定ないていをゲットするために、そして自分じぶんの伝つたえたいことをきちんと相手あいてに伝つたえるためにも、このレッスンで学まなんだ話はなし方かたと伝つたえ方かたを取とり入いれてください。

もう一度いちどおさらいしましょう。

日本人じほんじんによく伝つたわる話はなし方かたは以下いかの通とおりです。

また、日本人じほんじんによく伝つたわる伝つたえ方かたは以下いかの通とおりです。

上司じょうしに何なにかを報告ほうこくする際さいは、まず結論けつろんから伝つたえましょう。

結論けつろんがなく、ダラダラと話はなしていると、結局何けっきょくなにが言いいたいのかが分わからなく、上司じょうしも困こまってしまいます。

JLPTの勉強べんきょうも大事だいじですが、伝つたえ方かたや話はなし方かたも一緒いっしょに勉強べんきょうしましょう。

伝つたえ方かたや話はなし方かたを変かえるだけで、自分じぶんの伝つたえたいことが相手あいてによく伝つたわり、結果けっかとしてコミュニケーション能力のうりょくが向上こうじょうします。

日本語にほんごがペラペラになる必要ひつようはありません。

なぜなら、ペラペラになっても、言いいたいことが伝つたえられなければ意味いみがありません。

言葉ことばは、伝つたえてなんぼです。

相手あいてに伝つたえることができれば、流暢りゅうちょうに話はなす必要ひつようもなく、難むずかしい単語たんごを使つかわずとも、意思疎通いしそつうができますよ。

JLPTの問題もんだいを解とく