⑤外資系企業から日本企業への転職が難しい理由

リスニングをきく

母国ぼこくから日本にほんにある外資系企業がいしけいきぎょう企業内転勤きぎょうないてんきん、もしくは日本にほん赴任ふにんしてはたら外国人がいこくじんえています。

企業内転勤きぎょうないてんきん赴任ふにん場合ばあい数年後すうねんご母国ぼこくかえらないといけない。だけどこのまま日本にほんはたらつづけたいとおもかたが、日本企業にほんきぎょう転職てんしょくするため、最近さいきんでは国籍不問こくせきふもん求人きゅうじんえております。

日本企業にほんきぎょうはたらくために転職てんしょく活動かつどう積極的せっきょくてきにしているひとがいますが、残念ざんねんながら外資系企業がいしけいきぎょうから日本企業にほんきぎょうへの転職てんしょく非常ひじょうむずかしいのが現状げんじょうです。

応募者本人おうぼしゃほんにん経験けいけんやスキルがたかく、JLPT N2同等どうとう日本語にほんごレベルをっていても、日本企業にほんきぎょう採用さいようしません。

採用さいようしないというか、採用さいようできないというのが本音ほんねです。

このレッスンでは、なぜ外資系企業がいしけいきぎょうから日本企業にほんきぎょうへの転職てんしょくむずかしいのか、についてくわしくまなんでいきます。

外資系がいしけいから日本企業にほんきぎょうへの転職てんしょくはなぜむずかしいのか?

結論けつろんから言うと、日本企業にほんきぎょう転職てんしょくできても給料きゅうりょうなどの条件じょうけんわないからです。

企業きぎょう内定ないていしても、条件じょうけん納得なっとくできずに応募者おうぼしゃ辞退じたいするケースがおお見受みうけられます。

そもそも、外資系企業がいしけいきぎょう日本企業にほんきぎょうでは給料きゅうりょう相場そうばちがうので、外国人がいこくじん採用さいようしたい日本企業にほんきぎょうが、いま給料きゅうりょうすことはむずかしいです。

その理由りゆうにはふたつのおおきな要因よういんがあります。

海外かいがい日本にほんでは物価ぶっかことなる

たとえば、アメリカなどの北米ほくべいでは、日本にほんくらべて2ばい給料きゅうりょうをもらっています。

なぜなら物価ぶっかもアメリカのほう日本にほんよりも2倍高ばいたかいからです。

日本にほんではラーメンは700円程度えんていどですが、アメリカでは4,000えんとかなりたかです。

物価ぶっかたかいなら、もらう給料きゅうりょうたかくないと生活せいかつすることができません。

現職げんしょくでもらっている給料きゅうりょうは、アメリカで生活せいかくするための給料きゅうりょうであって、現職げんしょくおな給料きゅうりょう日本にほんのぞんでも、物価ぶっかことなるため、日本企業にほんきぎょうでは日本にほん物価ぶっかわせた給料きゅうりょう提示ていじします。

なので、結果けっかとして内定ないていても、給料きゅうりょうすくなくかんじて辞退じたいします。

母国ぼこく企業きぎょう日本にほん企業きぎょう両方りょうほうから給料きゅうりょうをもらっている

日本にほん赴任ふにんした場合ばあい母国ぼこく企業きぎょうからと赴任先企業ふにんさききぎょう両方りょうほうから給料きゅうりょうをもらいます。

ですが、日本企業にほんきぎょう転職てんしょくすると、たりまえですが日本企業にほんきぎょうからしか給料きゅうりょうをもらうことはできません。

希望年収きぎょうねんしゅう現職げんしょく赴任先ふにんさき給料きゅうりょう提示ていじしても、その金額きんがく応募者おうぼしゃ本来ほんらい市場価値しじょうかち経験けいけんやスキル)ではなく、市場価値しじょうかち赴任先ふにんさきからの給料きゅうりょうなので、日本企業にほんきぎょう応募者おうぼしゃたいして、市場価値しじょうかち見合みあ給料きゅうりょう提示ていじします。

なので、こちらも給料きゅうりょうすくなくかんじて辞退じたいします。

以上いじょうふたつの要因よういんがあるため、給料きゅうりょうなどの条件面じょうけんめんでのいがつかず、仕方しかたなく辞退じたいしているひとおおいのが現状げんじょうです。

それぞれの給料きゅうりょう相場そうば比較ひかくすると以下いかのようになります。

外資系がいしけい平均年収へいきんねんしゅう 500万円以上まんえんいじょう (月収げっしゅう45万円以上まんえんいじょう

日本企業にほんきぎょう平均年収へいきんねんしゅう 430万円まんえん (月収げっしゅう30万円まんえん

経験けいけん年数ねんすう3~5ねん場合ばあい

日本にほん平均年収へいきんねんしゅうは470万円まんえんわれており、じつ年収ねんしゅう500万円まんえんをもらう日本人にほんじんはそれほどおおくありません。

日本企業にほんきぎょう新卒しんそつ給料きゅうりょうは23万円程度まんえんていど年収ねんしゅう350万円まんえん~)なので、外資系がいしけいから日本企業にほんきぎょう転職てんしょくするのであれば、ある程度ていど年収ねんしゅうダウンは覚悟かくご必要ひつようになります。

現職げんしょく年収ねんしゅうからげたくなければ、ほか外資系企業がいしけいきぎょう転職てんしょくしたり、現職げんしょくとどまる、または母国ぼこくかえるしかありません。

日本企業にほんきぎょうたか年収ねんしゅうをもらうには?

日本にほんでは、年功序列制度ねんこうじょれつせいど存在そんざいします。

年功序列ねんこうじょれつとは
社員しゃいん年齢ねんれい勤続年数きんぞくねんすう重視じゅうしして、役職やくしょく賃金ちんぎん決定けっていする人事制度じんじせいど

入社後にゅうしゃご年目ねんめは、そこまでたか年収ねんしゅう期待きたいできませんが、その会社かいしゃで5年以上ねんいじょうながはたらけばはたらくにつれて給料きゅうりょうがっていきます。

最近さいきんでは年功序列制度ねんこうじょれつせいど廃止はいしして、スキルがたか仕事しごと成果せいかひとにはたか給料きゅうりょうはら企業きぎょうえてきました。

なので、一生懸命いっしょうけんめいはたらいて会社かいしゃ売上うりあげ貢献こうけんすることで年収ねんしゅうがっていきます。

転職てんしょく年収ねんしゅうげるのではなく、入社後にゅうしゃご結果けっかして年収ねんしゅうげていくというかんがかたちましょう。たか給料きゅうりょうしいのであれば、売上うりあげげるしかないのです

さらに、日本にほん会社かいしゃはボーナスがあります。

会社かいしゃ業績ぎょうせきわせてボーナスも支給しきゅうされるため、売上うりあげたか大企業だいきぎょう転職てんしょくできれば、月収げっしゅうの4か月分げつぶんのボーナスをねんに2かいもらえます。

以上いじょうをまとめると、日本にほん会社かいしゃ年収ねんしゅうげるには、このみっつの方法ほうほうがあります。

ひとつの会社かいしゃで5年以上ねんいじょうながつとめる

一生懸命いっしょうけんめいはたらいて、会社かいしゃ売上うりあげ貢献こうけんする

売上うりあげおおきい大企業だいきぎょう転職てんしょくしてボーナスをもらう

また日本企業にほんきぎょう簡単かんたん解雇かいこができないので、明日仕事あしたしごとうしなうこともなく、福利厚生ふくりこうせい充実じゅうじつしているので、長期的ちょうきてきても安心あんしんしてはたらけるのがメリットでもあります。

それでも日本企業にほんきぎょうたか年収ねんしゅうのぞむのであれば、面接めんせつさい希望年収きぼうねんしゅうにたいする対価たいかとしてどのくらい会社かいしゃ貢献こうけんできるのかわたし採用さいようすると会社かいしゃにどうプラスになるのかをきちんとつたえましょう。

レッスンのまとめ

企業内転勤きぎょうないてんきん日本にほん赴任ふにんしてはたら外国人がいこくじんが、これからも日本にほんはたらつづけたいのであれば、一時的いちじてき年収ねんしゅうげてでも日本企業にほんきぎょう転職てんしょくすることをおすすめします。

日本企業にほんきぎょう一生懸命いっしょうけんめいはたらき、結果けっかつづければ給料きゅうりょうはどんどんがっていきますよ。

それに、日本企業にほんきぎょうたか給料きゅうりょうをもらう外国人がいこくじん一定数いっていすういます。

ただ、それだけたか給料きゅうりょうをもらうのであれば、仕事しごと激務げきむ残業ざんぎょうもかなりおおく、プライベートを犠牲ぎせいにするなど、年収ねんしゅうなにかをトレードオフする覚悟かくご必要ひつようです。

残念ざんねんながららくしてかせげる仕事しごと日本にほんにはありません。

たか年収ねんしゅうのぞむのであれば、その対価たいか根拠こんきょをきちんとつたえましょう。

面接めんせつさい、あなたが入社にゅうしゃすることで、会社かいしゃ売上うりあげがったり、会社かいしゃへの貢献度こうけんどたかいことを面接官めんせつかんがイメージできたら、日本企業にほんきぎょう転職てんしょくしても年収ねんしゅうアップが期待きたいできます。

ただ、どうしても金銭的きんせんてき問題もんだいがあり、転職てんしょくできないのであれば、日本にほんにあるべつ外資系企業がいしけいきぎょう転職てんしょくしましょう。

JLPTの問題もんだい