面接で内定をもらうなら、JLPT1級と3級ではどっちが強いと思いますか?
日本の面接を受けるバイリンガル人材の方からよく質問をもらいます。
「日本語のレベルはどこまで必要なのか」。
特に多くの人が迷うのが、N1レベルの難しい単語を使って話すべきなのか、それともN3レベルのシンプルな日本語で話すべきなのか、という点です。
結論から言うと、面接ではN3レベルの日本語で話す方が圧倒的に評価されやすいです。
理由はシンプルで、面接で見られているのは「日本語の難しさ」ではなく、「仕事で正しくコミュニケーションが取れるかどうか」だからです。
つまり、難しい単語を知っているかではなく、相手に誤解なく伝えられるかが重要になります。
逆にN1レベルのような難しい単語を無理に使ってしまうと、かえって評価が下がることもあります。
例えば、普段の会話であまり使わないような硬い表現を使うと、不自然に聞こえたり、ニュアンスや使い方が間違ったりします。
面接官からすると「この人は本当に実務で使える日本語を理解しているのか」という不安につながることもあります。
さらに重要なのは、仕事の現場では難しい単語よりも、短くてわかりやすい日本語の方が圧倒的に使われているということです。
報告、連絡、相談のすべてはシンプルな言葉で成立しています。つまり面接でも、その再現性があるかどうかを見られているわけです。
N1は必要ないと言っているわけではなく、書類選考通過にはN1は必須です。ただ面接やコミュニケーションを取ることではN1は必要なく、誰もが理解しやすい簡単な表現が好ましいと言うことです。
今回は、面接官に一発で理解してもらえる日本語、つまりN3レベルの日本語を使って面接で必ず聞かれる質問にどう答えるべきかを見ていきます。
自己紹介
自己紹介で見られているのは、「この人の全体像がすぐ理解できるか」です。
つまりスキルの深さではなく、分かりやすさがすべてです。ここでは詳細よりも、名前、経験年数、職種、この3つがすぐ伝わることが重要です。長く話す必要はありません。
私は○○と申します。これまで○○の仕事をしてきました。主にお客様対応や事務の仕事を担当していました。仕事では、正確に進めることと、分かりやすく伝えることを大切にしてきました。今後はこの経験を活かして、新しい環境でも頑張りたいと思っています。
この答え方のポイントは、難しい言葉を使わずに、事実を順番に並べていることです。自己紹介は評価されるというより、「これまでの経験を短く簡単に伝えること」がすべてなので、シンプルさが一番重要になります。
職務経歴
職務経歴で見られているのは、「仕事の再現性」です。つまり、過去に何をやったかではなく、それを次の職場でも同じようにできるかです。そのため、時系列と業務内容を整理して、流れが分かるように話すことがポイントになります。
これまで私は5年間、〇〇の仕事をしてきました。主にお客様対応や事務の業務を担当し、日々の仕事を正確に進めることを意識して働いてきました。また、チームで協力しながら業務を進める経験もしてきました。
この答え方のポイントは、時系列と業務内容を整理していることです。職務経歴は説明力を見る質問なので、難しい言葉よりも、順番が分かりやすいことの方が評価されます。
志望動機
志望動機で見られているのは、「会社との相性と一貫性」です。つまり、この人はなぜうちの会社なのか、という納得感です。ここではスキルの説明よりも、自分の経験と会社の方向性がつながっているかどうかが重要になります。
御社の○○に興味を持ち、志望しました。これまでの仕事で学んだお客様対応や仕事の進め方を活かせると考えました。御社で働くことで、さらに経験を増やし、自分のスキルを高めたいと思っています。
この答え方の良いところは、理由がシンプルで、かつ「経験」と「会社」がちゃんとつながっていることです。志望動機は上手い言葉よりも、納得感の方が重要です。
転職理由
転職理由で見られているのは、「この人はまたすぐ辞めないか」です。つまり過去の話ではなく、安定して働けるかどうかがポイントです。そのため、問題の説明ではなく、前向きなキャリアの方向性を短く伝えることが重要になります。
これまでの職場では、基本的な仕事を一通り経験することができました。その中で、より新しい仕事や幅広い業務に挑戦したいと思うようになり、転職を決めました。
このポイントは、ネガティブな理由を長く説明しないことです。会社の不満を詳しく話す必要はなく、未来に向けた理由に変換することが大切です。面接官は過去ではなく、これからどう働くかを見ています。
自己PR
自己PRで見られているのは、「この人と一緒に働いたときのイメージ」です。つまり能力そのものよりも、働き方の特徴です。ここでは強い言葉よりも、どんな場面でどう動く人なのかを具体的に伝えることが重要です。
私は周りと協力しながら仕事を進めることが得意です。仕事では相手の話をよく聞き、正確に対応することを意識してきました。今後もこの強みを活かして、チームに貢献したいと考えています。
この答え方の良いところは、自分を大きく見せていない点です。抽象的なアピールではなく、実際の経験ベースで話しているので、面接官もイメージしやすくなります。
活かせる知識や経験
ここで見られているのは、「入社後すぐに仕事ができるかどうか」です。即戦力であることを伝えましょう。ここでは抽象的な強みではなく、実際にやってきた業務をそのまま伝えることが大事になります。
「これまでの業務を通して、時間を守って仕事を進める力を身につけました。また、分からないことがあれば自分から確認するようにしてきました。今後もこの姿勢を活かして働きたいと考えています。」
この答え方のポイントは、難しいアピールをしないことです。すごいことを言う必要はなく、事実を整理して伝えるだけで十分評価されます。
まとめ
ここまで見てきたように、すべての質問に共通しているのは、N3レベルのシンプルな日本語で「正確に伝えること」が一番重要だという点です。
面接は日本語のテストでもなく、語彙力の勝負でもありません。一緒に働けるかどうかを確認する場です。そのため、わかりやすさがそのまま評価につながります。
難しい単語を使って自分を大きく見せる必要はありません。むしろ、シンプルに話せる人ほど、現場ではコミュニケーションが取りやすく、信頼されやすいです。
面接は「うまく話す場」ではなく、「正しく伝える場」です。この考え方を持つだけで、結果は大きく変わります。


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