今回のレッスンでは面接で実際に聞かれる質問とその答え方、また面接で使える文章の作り方などを学びます。
日本での面接の準備にとても役立つので何度も何度も読んでください。
面接の流れについて
まず面接の流れを知っておきましょう。
面接の時間:30分から1時間
面接の回数:2回
1回目は人事担当との面接
2回目は現場責任者との面接
初めに、面接官が会社や担当する仕事について詳しく説明してくれます。
入社してから、これまでの経験が活かせるのか、自分が思い描く仕事内容なのか、また、会社の雰囲気などを確認してください。
次に面接官が様々な質問をしてきます。
質疑応答をする中で、応募者の経験や人柄、また、応募者が会社のカラーに合っているのかを確認してきます。
これまでどういうお仕事をしているのか、そして前職の経験についてなど、仕事に関する質問をメインに聞いてきます。。
面接官は募集しているポジションと応募者の経験やスキルがマッチしているかどうかを確認します。
これまでの経験で、会社にどう貢献できるかを伝える準備しておきましょう。
面接は日本語のテストと同じ
面接とは、会社の求める人材と応募者がマッチしているかを確認する場です。
面接官の質問に完璧に答えるゲームではありません。なので応募者も会社を選ぶ権利があります。
面接を受けながら、この会社に入ったらスキルアップできるのか、そして5年後10年後も働いているのかなど想像してください。
入社したいという思いが強ければ強いほど緊張してしまい、うまくアピールができなくなるので、面接ではリラックスして臨みましょう。
また、面接で嘘をついたり、経験などを盛って話すと入社後に苦労したり、入社してもすぐに退職してしまう恐れもあるので注意が必要です。
外国人の場合、応募者の経験やスキルをチェックするだけではなく、どれだけ日本語を上手に話せるのか、つまりコミュニケーションが取れるのかが重要となります。
面接がある理由は、応募者のこれまでの経験やスキルが会社の求めるポジションとマッチしているかを確認するためじゃないの?
と思われるかもしれません。
実際はそれだけではなく、もっとも重視しているのは人柄なのです。
なぜなら、前職での経験やスキルは履歴書を見ればある程度は、想像することができますが、日本語能力やコミュニケーション力、そして性格などは直接会って話さない限りわからないのです。
そもそも書類選考に合格したということは、応募者の経験やスキルが十分であると判断されたと言うことなのです。
あとは直接会ってから採用する・しないを決めるという段階まで来ています。
書類選考に合格したということはスキル面では合格なので、あとは日本語試験と思ってください。
面接で必ず聞かれる4つの質問
面接では、これらの質問を掘り下げて聞いてきます。
なぜ仕事を変えたいのか?
なぜこの会社で働きたいのか?
自分のスキルを生かしてどう会社に貢献するのか?
これらを詳しく説明できるように準備しておきましょう。
面接で必ず聞かれる4つの質問は以下の通りです。
① 自己紹介
自分のこれまでの経歴を簡単に伝える
② 転職理由
なぜ会社を変えるのか?
今の会社では、あなたのやりたいことはできないのか?
③ 志望動機
なぜ他の会社ではなく、この会社に入社したいのか?
④ 生かせる知識・経験
これまでの経験をどう会社に活かすのか?
以上の4つを詳しく解説していきます。
① 自己紹介
自己紹介では、このように質問されます。
自己紹介では、次のように伝えましょう。
面接が始まったら、面接官に時間を作っていただいたことについてお礼を伝えます。
本日はお時間をいただき、ありがとうございます。
① 自分の名前と出身国
日本から来ました、田中太郎と申します。
② 母国では何年間、どんなお仕事をしているのか
日本では5年間、バックエンドエンジニアとしてウェブアプリの開発を担当していました。
最後に一言伝えます。
どうぞよろしくお願いいたします。
自己紹介を話す前に、面接官へお時間をいただいたことを必ず伝えましょう。
あなたに対しての印象がとてもよくなりますよ。
また、母国の大学では何を学んだのか、趣味や日本の文化など、仕事と関係がないことは伝えないようにしてください。
自己紹介は短すぎず、長すぎず、だいたい1分くらいにまとめるようにしましょう。
② 転職理由
転職理由では、このように聞かれます。
転職理由を確認する理由は、応募者が1年以内で退職しないかを確認します。
ここでは、スキルアップしたい、キャリアアップしたいなど、ポジティブな理由を伝えましょう。
転職理由の作り方をお伝えします。
この順番で転職理由を伝えましょう。
① 転職の理由/結論を伝える
将来は上流工程からプロジェクトに参加して開発したいからです。
② 転職しないと目標を達成できない理由を伝える
現職では詳細設計からプログラミングのフェーズを担当しておりますが、要件定義や基本設計はPMしか担当できません。
現職では、PMになるには10年以上の経験が必要です。
③ もう一度転職理由を伝える
なので、御社のような若手でもチャンスを与えてくれる会社で働き、上流工程から開発に携わりたいです。
転職理由は、これまでの経験をどう活かすかを伝えます。
また、現職の不平不満は絶対に言わないようにしましょう。
面接官は、応募者が今の仕事や給料に不満があるので転職したい、ということを十分に理解しています。
不満がなければ、そもそも転職する必要はありません。
不満ばかり言うと、新しい会社で同じことが起きたらすぐにやめてしまうのでは?
などと、不信感を抱かれて不採用になりますので、注意が必要です。
③ 志望動機
志望動機では、このように聞かれます。
志望動機では、応募者が他の会社ではなく、なぜこの会社に入社したいのかを確認してきます。
なので、応募する会社のホームページを見て、この会社じゃないといけない理由を考えましょう。
志望動機の作り方をお伝えします。
次の順番で志望動機を伝えます。
① 入社したらどんな仕事に携わりたいか
御社には英語を使える環境なので、またグローバルなプロジェクトもたくさんあるので、志望しました。
② その理由を詳しく伝える
私は英語がネイティブで、日本語もビジネスレベルで話すことができます。
御社のグローバルプロジェクトで私の母国での経験と、日本と海外をつなぐブリッジエンジニアとしても貢献できると考えております。
④ 活かせる知識・経験
活かせる知識・経験では、このように聞かれます。
面接官へ、これまでの経験をどのように活かせるかを具体的に、そして簡潔に伝えます。
活かせる知識・経験はこの順番で伝えましょう。
① これまでどういうお仕事をしてきたのかを簡単に伝える
これまで5年以上、フルスタックエンジニアとして開発してきました。
またリーダーとして5名からなるチームのマネジメントもしております。
② その経験をどう活かすかを説明する
これまでのマネジメントの経験を活かして、チーム一丸となってバグのないアプリを開発し、期限までにアプリをリリースすることで、お客様の課題を解決することができます。
③ 最後に意気込みを一言
将来はPMとなり、開発者だけでなくマネジャーとして御社に貢献したいです。
面接に合格できるアドバイス
面接で使うべきビジネス日本語を勉強しましょう。
前述したように、面接官は応募者とこれまでの経歴などについて会話をしながら、日本語能力を確認してきます。
日本人とコミュニケーションが取れるかが重要となるので、面接官の質問をしっかりと聞き、正しく答えましょう。
質問の答えになってない回答はしないように心がけましょう。
質問の意図をしっかり理解するために、何度か聞き返すことは問題ありませんが、質問を理解できず、的外れな回答をすることは避けましょう。
質問がわからなかったら、もう一度聞きましょう。
質問を聞き返すのはいいですが、何度も聞き返さないようにリスニングに集中しましょう。
面接官が話した単語を読み取り、面接官が言いたいことを予想することも大切です。
面接で言う文章を覚えずに、できるだけ自分の言葉で伝えましょう。
面接で言う言葉を作って、準備することはとても大切です。
でも丸暗記はしないでください。
なぜなら、面接中はとても緊張してしまい、暗記した文章を忘れてしまうからです。
文章を忘れてしまうと頭が真っ白になって、慌ててしまいます。
そうなると、結局何を言いたいのかがわからなくなるので、極力は自分の言葉で伝えましょう。
自信を持ってハキハキと話しましょう。
面接では、面接官とアイコンタクトを取り、ハキハキと答えます。
面接官は、応募者が社交的で、自分の意見をはっきり伝えられるかどうかをチェックしてきます。
笑顔がなく、暗い表情でモゴモゴ話すのは避けましょう。
面接練習は何度もしましょう。
日本人でも面接の練習を何回も行い、イメージトレーニングもしています。
練習しただけ内定率も上がりますので、とにかく面接の練習をたくさんしましょう。
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