日本企業との面接時間は約1時間と短いです。
1時間の面接の中で約15分間は、会社説明があるため、自身のアピールをする時間はたった30分しかありません。
1時間という限られた時間の中で、これまでの経験やスキル、どう会社へ貢献するのかを伝えるのはとても難しいです。
また、外国人の場合、日本語でアピールしないといけないので更に難しいですよね。
ほとんどの日本企業は外国人採用をする場合、N2以上の日本語力が必要となります。
ですが、N3を持っていなくても面接でしっかりとアピールして、内定をゲットする方法をお伝えします。
自分の伝えたいことをしっかりと伝える方法もお教えしますので、最後まで読んでください。
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①面接にはN1は必要ありません

企業が求めているのは、N1レベルの日本語力ではありません。
コミュニケーション能力が必要なのです。
N1を持っていても、自分の経験やスキルが相手に伝わらなければ、意味がありません。
手段と目的を逆にしないように気を付けてください。
大事なことなので、もう一度お伝えします。
重要なのは、N1という資格ではなく、これまでの経験やスキルを新しい会社でどうやって貢献するかを伝えることです。
では、どうしたら自分の伝えたいことを、分かりやすく伝えることができるのか?
それは、日本人がビジネスシーンでよく使う話し方を身につけることです。
これまでの経験を、どう会社に活かせるかを伝えることができるので、内定をもらえる可能性は高くなります。
実際、N1を持っている外国人でも、伝え方が悪いと面接で落ちてしまいます。
その理由は、あなたの伝え方が日本人にとってあまり使わない、そして日本人にとって理解しにくいものだからです。
逆に、N4レベルでも、実務経験が5年以上の即戦力で、日本人がよく使う伝え方をマスターしておけば、面接を突破することができますよ。
②日本人がよく使う話し方とは?

もしあなたの伝えたいことが日本人になかなか伝わらないのは、決してあなたの日本語能力が低いからではありません。
単に、あなたの伝え方が日本人にとっては聞きなれないだけです。
なのであまり心配しないでください。
これから日本人がビジネスシーンでよく使う伝え方をお教えします。
志望動機を例に挙げてみましょう。
相手に分かりやすく伝える方法は、この順番で話すことです。
このように話すことでものすごく分かりやすくなります。
①結論(一番伝えたいことを先に伝える)
②理由(なぜそう思うのか理由を伝える)
③具体例(イメージしやすいように例を交えて話す)
④結論(最後にもう一度一番伝えたいことを伝える)
一つずつ詳しく説明します。
①結論(一番伝えたいこと)を短く伝える
まず、なぜその会社で働きたいのかを短く簡単に伝えましょう。
長くなりすぎないように注意してください。
文章が短ければ短いほど、理解しやすくなります。
ここで大事なのは、
私を採用したらこういうメリットがあります!
私を採用しないと損しますよ!
ということをきちんと伝える、ということです。
続いて志望動機のダメな例です。主語が自分になってしまうこと、どう会社に貢献できるのかが上手く伝わりません。
例えば、
入社したい理由にはなっていますが、応募した理由が自分中心です。
会社に入社して商品を開発したい、ということは分かりましたが、どう会社に貢献するのか、メリットの訴求ができておりません。
志望動機は、私を採用することで会社にどういうメリットがあるのか?を伝えると尚良いです。
②理由(なぜそう思うのか理由を伝える)
なぜ、あなたの経験が即戦力で、貢献できるのかを論理的に伝えましょう。
理由を伝える際も、できるだけ短く伝えましょう。
このように、どういう経験があって、どのように活かせるのかをきちんと伝えましょう。
③具体例(イメージしやすいように例を交えて話す)
結論を伝えて、その理由を伝えるだけでも十分ですが、実例や具体例も一緒に伝えると更に話に納得感が増します。
実例は、応募する会社に関連のある内容を伝えましょう。
今回の例では、商品開発に貢献できることが応募した理由なので、それに関連のある内容の実例を伝えましょう。
いくらすごい実例でも、商品開発と関連が無ければ全く意味がありません。
例えば、
と、伝えても、質問は商品開発に関する具体例なので、相手からすると「この人は何を言っているのか?」と思われますので注意が必要です。
以下のように実例を交えながら具体例を伝えましょう。
④結論(最後にもう一度一番伝えたいことを伝える)
最後にもう一度結論を伝えましょう。
この順番で伝えることによって相手に伝わりやすくなります。
日本人もビジネスではこの順番で伝えていますので、機会があれば会議で日本人が話す内容を注意深く聞いてみてください。
面接で言うべきフレーズを、そのままコピーしたいならここから。
③面接とは言葉のキャッチボール

伝え方でのアドバイスです。
1つの質問に対して、あまり多くの情報を伝えないように注意してください。
面接でのコミュニケーションはキャッチボールと同じです。
面接官はあなたに質問というボールを1球投げます。
その質問(ボール)をキャッチして答え(ボール)を投げ返します。
面接官からの1つのボールに対して、4つのボールを投げ返えしても、面接官は1つもキャッチできませんよね?
つまり、言いたいことが伝わらないのは、1つの質問に対して複数の答えを伝えてしまっているからです。
面接では限られた時間の中でアピールしないといけないので、言いたいこと全てを伝えてしまいがちですが、それでは情報量が多すぎて、面接官には全く伝わらないのです。
結局何が言いたいの?と思われてしまい、コミュニケーション能力不足で不採用になります。
④悪い例もお伝えします

良い例と比較できるように、悪い例もお伝えします。
悪い例を簡単に言うと、
です。
まずは、志望動機を例に悪い例を見ていきましょう。
’①質問の答えになっていない場合
面接官は応募した理由を聞いていますが、こちらは全く答えになっていません。
このような答え方をしてしまうとコミュニケーション能力不足になって、不採用になります。
②不必要な情報を伝えすぎている
「どのように貢献できるのか?」の質問に答えるときのケースです。
商品を開発することに長けていることをアピールしたいということは伝わりますが、他の情報が多く、結局何が一番伝えたいのかが分かりません。
⑤まとめ

日本で働く外国人の日本語はとても上手です。更に伝えたいことを伝えるために、日本人がビジネスの場で使っている伝え方をぜひ取り入れてください。
日本語が通じない理由は、あなたの日本語レベルが低いのではなく、我々日本人があなたの伝え方に、ただ聞き慣れていないだけです。
もう一度、日本人の話し方をおさらいしましょう。
①結論(一番伝えたいことを先に伝える)
②理由(なぜそう思うのか理由を伝える)
③具体例(イメージしやすいように例を交えて話す)
④結論(最後にもう一度一番伝えたいことを伝える)
日本企業の会議などで、上司に報告する際は、まずは結論から伝えます。結論が無く、ダラダラと話していると、結論は何?と怒られてしまいます
N2以上の勉強をして資格を取るのも大事ですが、日本人がよく使う伝え方も一緒に勉強しましょう。
伝え方を変えるだけで、相手によく伝わって、そしてコミュニケーション能力が更に向上しますよ。
日本語がペラペラになる必要はありません。
日本語をペラペラ話せても、言いたいことが伝えられなければ意味がありません。カタコトでもいいので相手に伝えることさえできればOKです。
伝えることができれば流暢に話す必要も、難しい単語を使わずともそれで大丈夫です。話し方を変えるだけで内定率も上がりますので、ぜひ使ってみてください。
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