日本企業で働きたいのであれば、ビジネスレベルでの日本語が話せることが必須となります。
ビジネスレベルとは、N2、またはN1レベルの日本語(話す・読む・書く)能力のことを指します。
日本企業が外国人に求める日本語レベルは具体的にどの程度なのか、そしてどうすれば日本で働けるのかを詳しく説明しますので最後まで読んでください。
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①ゴールデンルートが存在する

手っ取り早く日本企業で働く方法があります。
結論から言うと、学生ビザで語学学校か専門学校に入学し、4年制大学に進学してN1を取得すると、日本で働けます。
働けるというか、就職活動にとても有利なので内定をもらいやすいです。このルートが一番就職率が高く、いわばゴールデンルートなのです。
なぜゴールデンルートを通れば内定率が高いのか、次の3つが主な理由です。
①大学に行けば会話力だけでなく、N2レベルの読み書きができるようになる。
②学校より求人を紹介してもらえる。
③会社は新卒を積極採用しているから。
1つずつ詳しく解説します。
①大学に行けば会話力だけでなく、N2レベルの読み書きができるようになる
当たり前のことですが、日本で働くには日本語で面接があります。面接の前には書類選考があります。
書類選考に合格するためには、日本語で履歴書や職務経歴書を書かなければいけません。日本語が書けないと会社へ応募すらできません。
面接では、日本語で自身のこれまでの経験を伝えて、そして面接官からの質問に正しく答える必要があります。
多くの日本人は英語を話しません。応募書類が英語だと即不採用となります。英語の履歴書を提出しても、誰も読んでくれません。
英語を話せる日本人が少ないため、横文字を使ったら余計にコミュニケーションがとれません。
日本企業に入れば、上司や同僚、取引先も全て日本人なので日本語が話せないとそもそも働けません。
たとえ翻訳機で英語の履歴書を日本語に訳しても、それらを日本語で伝えるスピーキング力がなければ意味がありません。
大学へ進学すると、テキストはもちろんあらゆる書類が日本語で書かれているため、難しい漢字でも読めるようになります。
応募書類を自分で書くためにも語学学校や大学で最低限の読み書きができるようにしておきましょう。
②学校より求人を紹介してもらえる
企業が新卒人材を採用する時は、求人サイトへ求人を掲載したり、学校へ求人票を持っていくなどして新卒を集めます。
つまり学校にはたくさんの新卒向け求人があるのです。
学校には担任の先生だけでなく、進路指導の先生もいるため、応募したい求人についていつでも質問することができます。
また、先生から会社の採用担当へ連絡してくれたり、面接の練習にも付き合ってくれます。
もちろん求人サイトの方が求人数が多く、条件等もいいかもしれませんが、いきなり一人で応募してもそう簡単には内定をもらうことはできません。
なので学校の先生にサポートしてもらいながら就職活動ができるので内定率も高くなります。
③会社は新卒を積極採用しているから。
会社は毎年新卒を20名~100名以上採用しています。今後の会社を担うような若くて優秀な新卒を積極的に採用しているのです。
会社には、今年の新卒30名採用、というノルマがあります。
反対に中途採用の場合は、増員や欠員なので採用枠が1~3名など少なく、また即戦力を求めています。
日本語がネイティブではない外国人は、言葉の壁があり、どうしても即戦力として数えられない場合があります。
中途採用の枠は日本人との取り合いなのでハードルがかなり高いですが、新卒採用だと皆同じレベルなので内定がもらえるチャンスも増えます。
②日本企業が求める日本語力とは?

実はほとんどの会社でJLPTがN2以上の資格を取得していないと、応募できません。厳密に言
うと求人票の応募資格にはN2以上、と書いてあります。
次の表は外国人が日本企業へ100社応募した場合の書類選考通過率を表したものです。
N1合格者:約半分の47社で面接に進めます。
N2合格者:半分以下かの約40社で面接に進めます。
N3合格者:通過率がかなり下がり、6社しか面接に進めません。
100社受けると94社書類選考の時点で不合格が確定します。
N4-N5の場合:残念ながら面接に進める人は0人です。
※外国人を採用する会社の採用担当者アンケート参照
つまり、N2を持っていないと面接にすら進めません。N2以下だと面接官と会えないのが現実です。
もちろん、海外のプロジェクトで英語力が求められる場合はN3レベルでも採用されることがありますし、またN1を持っていても不採用になることもあります。
JLPTは日本で働くための必須アイテムですね。
③JLPTの資格が無くても大丈夫

資格が無くても会話力や、読み書きがN2レベルでも応募したり、面接に進めることはあります。
JLPTが無い場合、どの程度の日本語レベルが必要なのかを詳しくお伝えします。次のことをできるのであれば問題ないです。
①これまでの経験や持っているスキルを日本語できちんと伝えることができる。
②日本語でメールを書いたり、読んだりすることができる。
③会議などの日本語を理解できるリスニング力があること。
こちらも詳しく説明します。
①これまでの経験や持っているスキルを日本語できちんと伝えることができる。
面接などでは、これまでの経験を面接官に伝える必要があります。N2を持っていなくてもN2程度の単語を使いながら説明できれば問題ありません。
多少の文法ミスはしていいので、ビジネスで使われるような単語を交えましょう。
例えば、
などです。
②日本語でメールを書いたり、読んだりすることができる。
日本企業でのコミュニケーションは全て日本語です。日本語で電話したり、日本語でメールを打ちます。特にメールは多用します。
メールでは何を伝えたいのかを明確にして、そしてできるだけ短文で送りましょう。
毎回翻訳機を使っていると時間もかかりますし、ニュアンスも違ったように翻訳されますので仕事になりません。
なのでN2で学ぶ漢字を読めれば大丈夫です。
③会議などの日本語を理解できるリスニング力があること。
日本企業での会議は、時間が限られているため、みんな早口でしゃべります。
そしてN1レベル以上のビジネス日本語を使ってきますので、早い日本語でも理解できるようなリスニング力が必要となります。
以上3つのことは全て大学で学べる、いわば、ゴールデンルートで習得することができます。
なので日本で働く場合はこのゴールデンルートを絶対通りましょう。
④今さら大学に行けないけど・・・

日本に来るときは、いきなり仕事を探すのではなく、学生ビザで大学を卒業するのがベストですが、大学に行けない人もたくさんいます。
そのような方のためにゴールデンルートを使わずに転職を成功させるためのコツをお教えします。
①外国人専用の転職エージェントを利用しましょう。
転職エージェントは、外国人を採用したい企業の求人をたくさん持っています。
日本語の履歴書や職務経歴書を作ってくれるだけでなく、エージェントが応募者に代わってスキルや経験を企業へ直接アピールしてくれます。
もちろん面接対策や、日本語レッスンも受けられるので、一人で就職活動するよりも内定率は高まります。
②ハローワークでお仕事を探しましょう。
ハローワークには、多くの求人があります。工場などの簡単な軽作業から、オフィスワークなど幅広いお仕事を見ることができます。
転職エージェントと同様、無料でお仕事を紹介してくれるサービスです。全国にオフィスがあり、直接相談することもできますし、ネットで求人を探すこともできます。
ただし、履歴書や職務経歴書は自分で作成する必要があり、日本語レッスンなどもありません。もちろん企業とのやり取りも自分でしないといけないので、高い日本語レベルが必要です。
③行政のサポートを受けましょう。
あなたの住んでいる町の市役所などには、外国人サポートがあります。そこで就職に関する相談をしたり、仕事を紹介してもらいましょう。
ハローワークと同様、仕事を紹介してもらえますが、応募書類などは自分で用意する必要があります。
⑤まとめ

日本で、そして自分一人で仕事を探すのは至難の業です。ですが、この記事で紹介したゴールデンルートを使えば、簡単に仕事が見つかります。
お仕事は大学から紹介してもらうか、もしくは転職エージェント、ないしはハローワークなどから紹介してもらいましょう。
もちろんindeedなどの求人サイトでお仕事を見つけるのも良いでしょう。
お仕事を探すのも大事ですが、まずはJLPTN1、もしくはN2を目指してこのサイトを存分に利用してくださいね。
転職をお考えの方は、こちらからお問合せください。
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