工場でのお仕事は、外国人にもっとも人気があるお仕事の1つです。
なぜ工場勤務が人気なのかといと、そこまで高い日本語力を求められないからです。
日本語がうまく話せない外国人や、来日したばかりの外国人でもすぐに働けるので、多くの外国人が工場で働いています。
工場のお仕事も多岐にわたり、ピッキングや、製造ラインでの簡単なお仕事から、車を作る大きな仕事など様々ありますが、共通して言えることは、スキルが無くても働くことができます。
ですが、誰もが工場で働けるわけではありません。
このレッスンでは、どんな人が工場で働くことができるのかについて学んでいきます。
工場で働くのに必要なビザとは?
工場で働くには、就労制限がないビザ、永住権、定住者ビザ、配偶者ビザ、難民ビザを持っておく必要があります。
永住権や配偶者ビザを持っておけば、日本人と同じ扱いになり、就労制限はありません。
単純作業でも、トラックドライバーでも、どんな仕事にも就くことができます。
それぞれのビザの取得条件は次の通りです。
永住権
日本に10年以上住んでおり、うち5年は仕事をしていること
定住者
日系人や日本人との間に生まれた子など
配偶者ビザ
日本人と結婚した際に得られる在留資格
工場での作業は高い日本語力は求められませんが、簡単な日常会話ができないと、上司からの指示が理解できず、コミュニケーションが取れないので不採用になることもあります。
工場は人手不足で常に働き手を探しているので、外国人の工場勤務はとても需要があり、すぐに働けますが、ある程度の日本語を話せると仕事をスムーズに進めることができますよ。
永住権などを持っていなくても、留学生(留学ビザ)はアルバイトとして工場で働くことができます。
入国管理局から資格外活動許可書をもらえば、週28時間内であればアルバイトができます。
学校で日本語を学びながら、工場で働く留学生も多いです。
技術・人文知識・国際業務ビザでは工場で働けない
日本で働く外国人が持つビザ、技術・人文知識・国際業務では、工場で働くことはできません。
なぜなら、技術・人文知識・国際業務(ギジンコクビザ)は、母国での経験や語学を活かした仕事をする場合のみ許可されたビザだからです。
本来ならギジンコクビザでは、エンジニア、営業やマーケティング、通訳や語学講師などのお仕事に就く必要がありますが、工場での作業は、単純作業とみなされて、母国での経験や知識を活かすことができないからです。
技術・人文知識・国際業務ビザで働ける職種は以下の通りです。
技術
機械・電気設計 / ITエンジニアなどのお仕事
人文知識
営業、経理、マーケティングなどのオフィスでのお仕事
国際業務
通訳や語学講師など、語学を活かしたお仕事
機械設計や生産管理エンジニアの場合、仕事場が工場になるので、製造ラインをサポートするために単純作業をすることは、頻繁でなければ問題ありませんが、あくまでもメインは設計などのお仕事に従事する必要があります。
ギジンコクビザで、工場で製造ラインでのネジ締めなどの単純作業のみのお仕事をしてしまうと、大問題になりかねないので注意が必要です。
レッスンのまとめ
工場で働くには、技術・人文知識・国際業務ビザではなく、永住権、定住者ビザ、配偶者ビザ、難民ビザなど就労制限がないビザを持つ外国人が働くことができます。
また、日本語を学ぶ留学生も、資格外活動許可を取り、週28時間以内であれば工場で働くことができます。
工場はかなりの人手不足が深刻になっており、外国人の力が必要不可欠です。
日本の工場産業を支えているのは外国人の皆さんと言っても過言ではありません。
ただ現状としてビザの問題もあり、工場で働くのは難しいので、JLPT N2以上を取得したり、母国での経験を活かせる仕事に就いた方が、将来のキャリアパスは広がります。
工場でのお仕事は、確かに高い日本語力は必要ないですが、毎日同じ作業の繰り返しなのでスキルアップはできないため、JLPTなどの仕事に活かせる資格をたくさん取り、工場以外のお仕事に就くこともよいでしょう。
最後に、工場は人手不足なので会社も働き手を探している、そして外国人の多くが工場で働きたいと思っているのに、ビザの問題があって働きたくても働けないジレンマが起こっています。
人手不足解消のため、外国人を採用したいのに、ビザの関係で働けない・・・
日本政府はこの問題を見直して改善すべきですね。
JLPTの問題を解く